作者: 陳舜臣
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王翰の『涼州詞』は日本でも古くから愛唱される。「葡萄の美酒 夜光杯飲まんと欲して琵琶、馬上に催す酔いて沙場に臥すも 君、笑う莫れ古来 征戦 幾人か回る」夜光杯の原料は玉に似て玉ではない。夜光杯づくりはとても困難な仕事で、中国解放当時、夜光杯づくりの職人は三人しか残っていなかった。この物語は、その三人の老職人のうちの一人董伯仁が、彼らの作業が見せかけ用にすぎなかったことと知って絶望するが、夜光杯の原石の恩返しを知って、人間として立ち直る物語である。 + 続きを読む
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