作品内容
20世紀を変えた電気通信技術に贈られる技術界のノーベル賞「IEEE賞」。2000年の受賞は、日本が生んだ世界最大の気象レーダー「富士山レーダー」に決まった。
日本列島を台風から守るため、富士山頂に建設された巨大レーダーは、あらゆる意味で常識破りなプロジェクトによる産物だった。入札制度を無視して強行された「気象庁の官民プロジェクト」結成、標高3700mという史上例のない高地での大規模土木工事。そして、乱気流が渦巻く世界有数の危険空域・富士山頂への“巨大レーダー”空輸など。
昭和39年8月15日、元ゼロ戦パイロットが熟練の操縦技術でヘリコプターを操り、620kgにおよぶ巨大レーダーを富士山頂に送り届けることに成功。世界最大の気象レーダー建設に情熱を傾けた、官民プロジェクトの「不可能」への挑戦を描く。
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