作品内容
探検家のミミは、一つの地に根を張ることのできない性分だ。生涯の伴侶とも共に世界を旅して生きていきたいと思っている。だからマーク・メリットなど断じて好きになってはいけない。故郷のエメラルドの島で診療所を営む開業医なんて!霧の立ちこめた海にいきなりクルーザーで現れ、ミミの筏にぶつかってきた、あの出会いの瞬間から、マークには神経を逆撫でされてばかりだ。彼が筏の修理を申し出て、当面のミミの働き口まで見つけてくれたときには迷いもした。その仕事というのが、よりによってマークの助手というのだから!なぜ申し出を受けてしまったのか、ミミにもよくわからない。果たしてとどまってよかったのだろうか? どんなに心引かれてもその先に続くものが何もないとわかりきっている男性のもとに……。
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