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あの名勝負に魂燃やせ!友情・努力・勝利の90年代週刊少年ジャンプ特集!!

あの日のボクらの傍らには、いつでもジャンプがいてくれた――。誰もが知る超人気マンガを次々と生み出した少年ジャンプ。90年代半ばには、歴代最高の発行部数という大記録を打ち立てた黄金期を迎えています。毎週の発売日を指折り数え、大好きな作品の続きを友達と一緒に興奮しながら読んだ記憶のある方も多いはず。今回はそんな90年代少年ジャンプの珠玉の連載作品の中から、もう一度読んでみたくなるあの名場面・名勝負・名キャラたちをご紹介いたします。時が経った今だからこそ出来る「大人買い」の一気読みなら、懐かしくも新たな興奮に出会えるかも!

  • 空

最強目指して限界突破!みんな、オラに元気をわけてくれー!

ポイント

トップバッターは問答無用の世界的ヒットを生み出した、愛すべき国民的名作! 90年代のドラゴンボールはフリーザ編・人造人間編・魔人ブウ編と、今なお人気が高いストーリーが連載された時期にあたります。フリーザ編から舞台をナメック星へと移し、圧倒的な戦闘力を持つ最凶最悪の帝王・フリーザとの死闘を繰り広げる悟空。絶望的な状況へ追い詰められ、ついに伝説の超サイヤ人に目覚めた瞬間の、あのアドレナリンが駆け巡る興奮が忘れられない「ジャンプっ子」だった皆さ~ん! 未来からやってきた謎の少年が、超しぶとかった強敵を一刀両断したあの時! 王子としてのプライドにこだわり続けたベジータが、ついに悟空を認めたあのシーン……! 忘れがたい名場面を指折り数えれば、ドラゴンボールはいつだって側にいてくれた懐かしい親友のような存在だったことを思い出せるのです。いつでも長編を手軽に読み返せる電子書籍コミックスで、あの日のワクワクにもう一度会いに行こうぜ!

 

フルパワー100%中の100%!暗黒武術会の頂点を賭けた決死戦

幽☆遊☆白書

冨樫義博
©冨樫義博 1990-1994年

ポイント

事故で命を失った不良学生・浦飯幽助は生き返るための試練として霊界探偵となり、5人チームで命を賭ける暗黒武術会へ参加することに。トーナメント式の格闘大会にナゾの闘技場とくれば、ジャンプ格闘漫画の醍醐味ワガママ盛りだ~! 作中最大の盛り上がりを見せたこの大会には多くの個性溢れる対戦相手が登場しましたが、やはり記憶に残ったのは決勝の戸愚呂弟戦でした。パワーこそが強さだと豪語する戸愚呂弟が、出す力の%を宣言しながら巨大鎧のような筋肉を盛っていく姿は恐怖そのもの。しかし手の内を分かりやすく晒し堂々と勝負を挑む、ある意味フェアな闘い方なのかもしれません。パワー100%となったおぞましい姿とは裏腹に、汚い手で幽助達を陥れる者の粛清を厭わないあたりも、残酷な敵であると同時に筋の通った漢だと分かるのです。そして幽助を導いた師・幻海との、はるか過去から続く奇妙な絆――。時の流れを、老いを恐れて道を踏み外した戸愚呂の思いを今大人の目線で読み返すと、あの時とは違った角度から見つめることができそう。ところで戸愚呂弟、あんな顔して実は下戸なんですよねっ。……これってまさかの萌えポイント!?

 

所詮この世は弱肉強食!幕末の亡霊VS活人剣の死闘に刮目せよ!

ポイント

実写映画化や続編「るろうに剣心―明治剣客浪漫譚・北海道編―」と、今もホットな「るろうに」ワールド! 90年代最大の盛り上がりを見せたのは、明治政府要人を暗殺し、日本を陰から支配しようと暗躍する幕末の亡霊・志々雄真実一派との死闘編でした。国盗りと称して弱肉強食の世の中をもたらそうする志々雄の野望を食い止めるため、かつて人斬り抜刀斎として刀を振るった京都を舞台に闘う剣心。彼の最強の宿敵となった志々雄ですが、改めて読み返すと彼なりの道理があったことが分かります。維新という時代のうねりに飲み込まれ、利用され闇に葬られた者たちの慟哭に耳を貸したからこそ、志々雄は悪のカリスマとして十本刀ら強者たちを束ねることが出来たのです。この闘いの後、日本は志々雄が予言したように「修羅だけが生きる資格を持つ強国」への道を突き進みました。もし彼がその後の歴史を知ったなら、そして現代の日本を見たら、いったいどんな風に思うのでしょうか。そんな想像をしながら、幕末最強同士の闘いを振り返ってみませんか。

 

心技体を極めた頼れる大人、メガネの恩師は最強の元勇者!?

DRAGON QUEST ダイの大冒険

原作:三条陸 漫画:稲田浩司 監修:堀井雄二
©三条陸、稲田浩司/集英社 ©SQUARE ENIX CO., LTD.

ポイント

竜の騎士と人の血を引く勇者ダイ。ヘタレでも決して折れない魔法使いのポップ。強く母性溢れる武闘家マァム。「アバンの使徒」たちが力を合わせ強大な大魔王に立ち向かう姿に、あの頃何度励まされたことでしょう。長きに渡った闘いで彼らの心を支え続けたのは、かつて師と仰いだ大好きなアバン先生の存在でした。皆さんもアバンストラッシュのあの構え、こっそりマネした覚えはありませんか? ひょうきんで優しく時には厳しい勇者の家庭教師ことアバン先生こそ、90年代ジャンプ読者憧れの「師匠」キャラでした。序盤の闘いで犠牲となるも、最終盤で再び見せてくれた勇姿と大人の余裕がカッコ良すぎて、読み返すと今度は仕事の出来る「上司」として憧れてしまいそう!? 「トラマナ」や「アバカム」といった、ゲームの中ではイマイチ地味な補助呪文を独自の修業でパワーアップし超かっこいいモーションで魅せつけてくるうえに、眼鏡を取ったらお約束以上のイケメンなんて……知ってたけどズルいよ先生!

 

覚悟はいいか?オレはできてる!眠れる奴隷よ未来を拓け!

ジョジョの奇妙な冒険

荒木飛呂彦
LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社

ポイント

90年代とはッ! DIOとの世代を超えた宿命の対決を描いた第3部から、DIOの息子がギャングスターを目指す第5部までが連載された時期ッ! 思わず荒木マンガ口調になっちゃうほど数多くの熱い激闘が描かれた、JOJO黄金時代なのです。名場面が多すぎてベストバウトを選ぶのは至難の業ですが、ここではあえて選ばせてもらおうッ! 第5部で最も熱い生き様を見せた漢・ブチャラティの闘いぶりをッ! 主人公ジョルノの上司としてギャングチームをまとめる幹部でありながら組織を裏切り死闘を繰り広げ、ついにはジョルノを勝利に導いたブチャラティ。前髪ぱっつんのオカッパ頭や、どこでも自在にジッパーを開ける奇妙な闘い方には一見とっつきにくい印象がありますが、一度その優しさと熱い正義感を知ってしまえば虜にならずにはいられません。あの頃ブチャラティの女になりたかった貴女も、ブチャラティの侠気に惚れ込んだ貴方も、もう一度あのカッコ良すぎる生き様をおさらいしてみませんかッ!?

 

<第3部>

<第4部>

<第5部>

タイマンでかかってきな!おバカで優しい最強の青春物語

ろくでなしBLUES

森田まさのり
©森田まさのり・スタジオヒットマン/集英社

ポイント

お次はあの頃皆が憧れた、短ランリーゼントの優しいあいつ。前田太尊の登場です! ケンカが強くて男気溢れる太尊と彼を取り巻くコミカルな帝拳高校の仲間連中に加えて、決して忘れられないのが千秋&和美の激マブJKコンビでした。つい汗臭くなりがちな学ラン集団の絵面を楽しく朗らかに盛り上げてくれた、太尊に恋する内気な千秋とおきゃんな和美のキュートなやりとりの数々。90年代女子高生のアイコンとも言える懐かしのルーズソックス&ミニの制服スカートが、眩しすぎるぅ……! 令和の今見てもダサいどころか可愛くてたまらないのは、森田先生の超人的な画力と二人の魅力あってのことですよね。毎度ここぞという最悪のタイミングで敵対グループに捕まっては、太尊たちをピンチに陥れる展開に巻き込まれていた千秋は大変だったと思いますが、予想外の方向へ転がる破天荒な物語に欠かせない立役者のひとりでした。太尊くんも読者も、そんな千秋だからこそつい目が離せなかったのかも!?

 

オマエのいいとこ、めーっけ!健気で優しいボクだけの「愛」

ポイント

ピュアな心を持つ者だけが出会うことのできる不思議な美少女「ビデオガール」。失恋したばかりのヨータの元に現れたビデオガール・あいの物語では、じれったさ満載のラブコメと可愛くて超肉感的な描写が、多感なお年頃のジャンプBOYSの純情と性癖に刺さりまくりでしたね! レンタルビデオを再生することで出現するビデオガールって、何だかVOCALOIDやVTuberアイドルといった「バーチャル美少女」が活躍する現代を先取りしてません? そんなビデオガールを「誰かの役に立ちたい」という人間らしい優しさを持つ等身大の女の子として描きあげた、桂先生の眼力の凄みを感じます。寂しい男性を慰めること以外の行動はもちろん、心の自由すら許されていないビデオガールの儚く悲しい運命に涙しつつも、あいの恋のライバルで最大の理解者でもあるもうひとりのヒロイン・もえみとの絶妙な関係がガチで推せるのです。他人の心ばかりを尊重するあいは言うに及ばず、自分に正直に生きると決めたもえみの凛とした表情も最高に魅力的すぎて、どっちかなんて選べない~!?

 

この世はわらわのモノなのよん♡無慈悲で無敵な傾国美女の謎

ポイント

最後に登場するのは、古代中国古典をモチーフとしたあの名作! 殷の紂王を誑かす残虐非道な仙女・妲己を倒す「封神計画」を実現するため、智謀に長けるちゃっかり者の道士・太公望が並み居る強敵と闘います。そんな数々の名勝負の中でもやはり印象的だったのは最終盤、まさかの連続となるあの超展開でしょう! これまでのストーリーからは想像もつかなかった壮大なスケールの世界観が明らかになるにつれ、本来倒すべき巨悪だったはずの妲己がさらに謎めき、物語のキーパーソンとなるのです。「歴史の真実」を知ってしまった彼女の目的とは……? 「いくらなんでもチートすぎやしませんか!?」と、多くの読者の度肝を抜いてみせた妲己ちゃん。超弩級の美貌・策略・戦力を兼ね備え、おぞましい非道を平然と行いながらも容赦ないギャグ担当要員もこなす彼女の振り幅の広さが、傾国の美女にして伝説のヒロインの名に相応しい魅力を今なお放っているのです。

 
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