• OFF
  • ON
シークレットモード

勝手に読書伝説Vol2 日本を学ぼう! 伝統芸能&和文化コミック

勝手に読書伝説Vol2 日本を学ぼう! 伝統芸能&和文化コミック

末次由紀
インタビュー

TVアニメ第2期も好評のうちに放送終了した
『ちはやふる』(講談社)。数々のマンガ賞を
受賞するほか、話題のマンガランキングでも
常連作品となっている絶対イチオシのこの作品をクローズアップ!

こんなに「仲間」が大事なキーワードになるとは思わなかった

幼い千早に訪れた“かるた”との運命の出会い
成長した新はかるたをやめてしまっていた!?

――『ちはやふる』は、キャラクターとストーリーのどちらが先行して生まれたものですか?

末次 ストーリーです。


――連載を始めるにあたり、どんな準備をしましたか?

末次 まず単語帳を作って百人一首を覚えました。高校時代に覚えたはずなのに、
やっぱりかなり忘れてました。
あと、百人一首の解釈本をいろいろ読んで勉強して、同時にかるたの講習会やかるたの大会を見学させてもらって、取材を始めました。


――初めて競技かるたを見たとき、どんな印象を持ちましたか?

末次 私の知っているのんびりした百人一首とのあまりの違いに度肝を抜かれました。


――タイトル「ちはやふる」は、作中のエピソードにも度々登場する『ちはやぶる 神代も聞かず龍田川 から紅に水くくるとは』という在原業平の歌に由来していると思われますが、百首の中からこの歌を重要な一札として選んだ理由を教えてください。

末次 自分(主人公)に関わりのある歌じゃないと興味も湧きにくいというのがあるので、女の子の名前の入った歌を選びました。とはいいつつ、ほぼインスピレーションで、「ちはやふる」の意味のわからない言葉の感じがずっと好きだったのがあります。

――そもそも『ちはやふる』という作品を着想したきっかけを教えてください。

末次 連載作品を何にしようかいろいろ考えているときに、『BE・LOVE』の担当さんから「百人一首のマンガはどうでしょう」と提案されたのが始まりです。担当さんがずっと温めていた題材だというのを感じたので、大事なネタを描くのが私でいいのだろうかとも思ったのですが、私も百人一首が好きだったので、心はすぐGOでした。


――当初の構想段階では、どのあたりまで話の展開を考えていましたか?

末次 最初の段階でだいたい決まっていたのは、4巻の終わりくらいまでです。あとは大きな流れで、ざっくりした最終回までのラインがあるだけなので、間をどう繋げていくかで悩んだりします。


――連載開始前に最も意識していたのはどんなことでしたか?

末次 百人一首に興味のない人に、いかに読んでもらうかというのがいちばん気になった点です。競技自体はとても奥が深くて難しく、馴染みが薄いんですが、それでも「面白い」と思ってもらうにはどうしたらいいだろうと悩みました。


――連載開始後、設定や展開など構想から大きく変わった部分はありますか?

末次 思いのほか「団体戦」の比重が高くなりました。もっと「個人戦」ばかりの話になるかと思っていたんですが、かるた部のキャラクターが思ったより色とりどりになったせいかもしれません。


――団体戦も登場した全国大会での話を描くにあたっては、特に意識したことがありますか?

末次 かるたの試合ってすごく面白いんです。特に高校の団体戦はいろいろな実力の人が同じチームにいるので、たくさんドラマがあります。一歩踏み込まないとわからないドラマをいっぱい描きたいなと思っていました。


――団体戦やさまざまな出来事を通して、かるた部の絆は一層深まっていきますが、彼らを描くうえで連載開始時から心境の変化はありますか?

末次 こんなに「仲間」というのが大事なキーワードになるとは思っていませんでした。驚くほどです。なぜか他人事みたいですが、みんなが千早を成長させるための脇役にならなかったのは本当によかったです。


ページの先頭へ