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勝手に読書伝説Vol2 いま最もアツイまんが、神撃の巨人作者の諫山創インタビュー&進撃の巨人完全ガイド!
イチオシ!バトル・アクションまんが
「進撃の巨人」TVアニメ放送中!諫山創インタビュー コミックス累計発行部数1200万部突破!(2013年4月現在)4月からTVアニメも放送開始され、ますます人気が高まる『進撃の巨人』(講談社)をPick up。創作秘話に迫る諫山創インタビューもあわせてお届け!いまもっともアツイまんがを見逃すな!!
“巨人”は魅力的で面白い存在
高大な壁を突破し、町に侵入してきた巨人たち。補食される恐怖に人々は慄くしかなかった。
うすら笑いを浮かべる巨人と対峙。人はこんなにも小さく弱い。しかし、戦わねば生き残ることはできない。

――最初に頭の中に誕生したキャラクターは、主人公のエレンですか?

諫山 だと思います。そのあたりの記憶がもう曖昧になってしまっているんですが。彼の役割を決めて、その役割を担うのにどういう性格がふさわしいのか考えていきました。キャラクターからストーリーができるパターンと、ストーリーからキャラクターができるパターンがあるとしたら、「進撃の巨人」は100%後者です。

――連載の準備期間はどれくらいだったのでしょうか?

諫山 半年くらいだったと思います。そこで絵の練習をすべきだったとも思うんですが、話ばかり練り込んでしまって、いざ連載の機会をもらってから「商業レベルの絵になっていない!」と焦る羽目になりました(笑)。

――連載開始の時点でどのあたりまで展開を考えていたのですか?

諫山 4巻の1話めに収録されている展開まではわりとかっちり考えていました。そこから過去編が描けたらいいな、と。ただ、あくまでもそこまで続けられたらの話でしたが。すぐ打ち切りになる可能性大だと思っていたので、それもあってキャラクターの掘り下げなどは後回しで、見せ場だけを持ってくることにしたんです。

――そもそも「進撃の巨人」は、編集部に持ち込みされた作品が雛型だそうですね。

諫山 はい。19歳のときに持ち込みして見てもらった読切なのですが、
タイトルも同じで「進撃の巨人」でした。

――話を思いついたきっかけを教えてください。

諫山 3つくらい説があるんですけど…(笑)。まずひとつめは、「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」という映画がありまして、それを子どもの頃にちらっとだけなのですが見てトラウマになったことから、そういうものを描いてみたいな、と思った説。ふたつめは、夢ででっかいものに追われると、いつも足がもつれてうまく走れないんですが、それがとても怖くて。その怖さを描いてみたいな、と。3つめは『マブラヴ』というゲームです。

――ひとつめの説についてですが、よほど印象的な映画だったのですね。

諫山 その映画でちらっと見た場面というのが、毛むくじゃらの巨人みたいなのがふたりいて、ケンカしてたんです。そこしか見ていないのですが、それが子ども心にすごく怖かったんですね。たぶん、顔が怖かったんじゃないかと思います。その後夢に出てくるくらい強烈でした。

――持ち込み用の作品として巨人が登場する物語を描こうと思ったのはなぜですか?

諫山 吸血鬼やゾンビなどに比べると、巨人というモンスターの魅力が描かれた作品があまりないのはどうしてなんだろう、と思ったんです。自分が知っている範囲ではそんなに有名なものもなくて、こんなに魅力的で面白い存在なのに、と。それで自分で描いてみようと思いました。巨人という魅力的なモンスターに追いつめられる物語が描きたかったんです。

――その後もずっと巨人を描いてみたいと思っていたのですか?

諫山 いえ、そんなことなかったです。持ち込みしたあと、ネームを何本か描いたり、新人賞に応募したりしていたんですが、その間巨人のことは忘れていました。そんなときに、担当編集者さんから、前に描いた巨人の話を連載ネームとして考えてみないか、という提案をいただいたんです。それで現在の「進撃の巨人」のネームをやり始めました。

――連載を始めたあと当初の予定と違ってしまったのはどんなことですか?

諫山 自分の頭の中にできあがっていた展開をネームに出力してみたら、予想よりもページ数がかかってしまったことでしょうか。連載前は、コミックス2巻くらいに4巻の冒頭あたりの展開まで入ると思っていたんですよ。ただ、それは「延びちゃってるな」と思うくらいで、描くべき展開を描けていたので気にしていなかったのですが、4巻の1話めはどうしても3巻に収めたかった。でも3巻の最後に収録された回を描いているときに、絶対無理だということがわかりまして…。それがものすごく残念でした。


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