作品内容
「土俵に戻る花道はない。でも歩くしかない。生きるしかないのだ。」セカンドライフを送る人すべてに贈る、五七五の人生賛歌。野良猫が水を飲んでいる風景に発想を得て作った川柳を職場の仲間に披露したところ、思いがけず大きな反響があったという著者が退職後、本格的に川柳をライフワークと活動をはじめ生きた証を一冊にまとめた川柳句集。
暮らしの中のちょっとした気づきから社会諷刺、人生観にいたるまでの振り幅の大きい題材を、書名の通り「読者と響き合えるもの、共感できるもの」を意識しつつ、誰にでも分かる易しい言葉をつかい、個性ある視点で十七音で綴っている。また正義感や孫、クラス会、みちのくの旅、野田市に住んで、生き物とともに、という六つのテーマ吟も意欲的。
丸くない男の土俵そっとおり
愛の鞭力加減が難しい
見返りがたまには欲しい時もある
軟弱な地盤に立てた旗印
生きるには泣くか笑うか金が要る
捨てる人いて拾う人誉められる
人様をじっと見ている認知症
少子国九月生まれが少し増え
安心がかけ捨てられた保険料
フランスが日本部下に☆三つ
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