作品内容
ある冬の朝、篤弘は「新山柊」と名乗る全裸の男を拾った。ヌードデッサンのモデル中、偉い先生に襲われ、逃げてきたという。会ったばかりだというのに、満面の笑みで全幅の信頼を寄せてくる柊。篤弘はらしくない庇護欲と独占欲を覚え――「空のある風景」。
妾腹の和彦は本宅へ引き取られつつも、正妻から疎まれ、その容色ゆえに異母兄たちからは凌辱を受けていた。すべては病床の母と妹を守るため。だが快感を追うことに慣らされた身体は、いつしか和彦の思いを裏切り――「垣根の花」。
『声が欲しい』シリーズ、過去編へ。
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