作者: 中里介山
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飛騨高山を前に竜之助とお雪は火災に見舞われ、からくも川原へ逃れた。白骨で鎮まっていたものの封が切れたのか、再び竜之助の血がざわめき始める。同じころ兵馬は高山の代官屋敷に逗留、好色な代官の妾に手を焼いていた。一方、マドロスの行状から謀反を企むと騒がれた駒井は洲崎退去を決心する。その駒井の一子・登を伴い、お松は青梅をあとに洲崎へ。なぜかお松との同行を拒む与八は、郁太郎を背に甲州へ向かうが……。「勿来の巻」「弁信の巻(一〜二十)」を収録。 + 続きを読む
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