岡嶋二人名義の小説としては、最終作。著者自身によって後日明らかにされた、ほぼ井上夢人に描かれた本作であるが、物語の進め方自体は岡嶋二人名義の文法に沿っている。一方で、井上夢人名義の作品の持ち味である日常がジワジワと崩壊してゆく感じも持ち合わせている佳作です。ドラマ化もされた本作は、ミステリ小説であり、SF小説であるとも言えるのではないでしょうか。特に最後のシーンは、岡嶋二人っぽくないことに驚かされました。
作者: 岡嶋二人
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現実も真実も崩れ去る最後で最恐の大傑作。200万円で、ゲームブックの原作を謎の企業「イプシロン・プロジェクト」に売却した上杉彰彦。その原作をもとにしたヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の制作に関わることに。美少女・梨紗と、ゲーマーとして仮想現実の世界に入り込む。岡嶋二人の最終作かつ超名作。そのIT環境の先見性だけでも、刊行年1989年という事実に驚愕するはず。映画『トータル・リコール』の前に描かれた、恐るべきヴァーチャルワールド!(講談社文庫) + 続きを読む
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