作品内容
彼女の蜜はふたたび噴出した。お互いにたっぷりと愛撫し合う。これを前戯などと呼んでいるがとんでもないことだ。密教の言葉では礼念(らいねん)と呼んでいる。まずコトに先んじて、一心こめて礼拝し、崇めることに通じている。それからおれはおもむろに本儀にとりかかった。女とピタリと呼吸が合った。彼女のヨガリ泣きは、嬌から喚にまで至った。ずぶりと突き立てると、彼女の秘奥は羽ばたいた。この悦楽を飛竜と呼ぶ。おれはあらゆる体位に転じ、蜜の洗礼を受けつつ、攻め抜いた。緩急自在、上下躍動、落花狼藉、即身成仏である。この大法悦を幾度も繰り返した。彼女は息も絶え絶えとなり、瞳はついに焦点を失った。失神したのである。
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