作品内容
小林泰三が贈る、記憶を軸にしたユニークな侵略SF。
SF界屈指の翻訳者/書評家・大森望の責任編集でお届けするオリジナル日本SFアンソロジー『NOVA1』(全11編)の分冊版。「忘却の侵略」(解説:大森望)に併せて、「序」(大森望)収録。
【作品冒頭】
人類に対する侵略者の攻撃はすでに始まっているんじゃないかな、って僕は思ったんだ。
「なぜって、ネットのニュースを調べてみてわかったんだよ」僕は自分の考えを纏める時にいつもしているように架空の助手に向かって話した。「先月の頭ぐらいから、突然通り魔や事故のニュースが増え始めたんだ」
「それがどうしたと言うんです? 事故や通り魔などいつだってあったでしょう?」
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