作品内容
★たわいもないことで始まった賭。この勝負が二人の運命を決めるとは!★リースは、手持ちのカードを見て唇を噛むシドニーを見つめた。減らず口ばかりたたく、高飛車で鼻持ちならない女。今夜も、彼の犬が彼女のレストランの花壇を掘り返したとどなりこんできたのだ。“フン族のシドニー”と呼ばれるのもわかる。だが、彼女をなだめているうちにいつのまにか、勝ったほうが相手の店の手伝いをするという条件でポーカーをすることになっていた。いいさ、彼女がどんなに強くても、こっちには奥の手がある……。シドニーはカード越しにリースを見つめた。通りの真向かいで居酒屋を経営する、うぬぼれ屋のプレイボーイ。店の壁に、町の女性たちから贈られた、“ジーンズの似合うベストヒップ賞”の賞状なんて飾って。いいわ、女がすべて彼にひれ伏すわけではないと、わからせてあげる。
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