作者: さいとうちほ
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あたし、若林真理が海馬俊(かいば)を見たのは夜の海。浅黒い肌に漆黒の瞳。月のない浜辺で走る彼は、まるで「風の息子(アダム)」のようだった。その呼び名は、俊足の馬につける形容詞。海馬を陸上部に誘う真理に「あんたがオレとつき合ってくれれば」と。陸上部のエース、日高を負かした海馬は真理に約束を果たせと迫る。海馬の腕から逃れようと飛び出した真理に車のフラッシュ!表題作書き下ろし「胡蝶の夢」第3作品収録。 + 続きを読む
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