作品内容
アリーは緊張の面持ちでマンハッタンのオフィスに出向いた。いよいよ、十年間の結婚生活が終わる。そうは言っても長い間、夫のPJとは音信不通だった。あの日裁判所で、二人は簡素な式を挙げた。横暴な父親からアリーが逃げ出すための、偽りの結婚だった。PJは友達としてそうしてくれた。もう自由にしてあげなくては。彼が私を自由にしてくれたように。アリーは促されて入った豪華な社長室で夫を見つめ、本心とは裏腹に離婚を静かに切り出した。だがPJの返事は、“離婚はしない”という意外なものだった。■「美しき船出」(R−2205)、「灼熱の恋の終わりに」(R−2289)等でおなじみのアントニデス家の物語。なつかしい人たちも登場しますがストーリーは各々独立。既刊本を読み逃した方もお楽しみください。
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