作品内容
ジャックは政府の依頼を受け諜報活動や特殊任務にあたっている。本名、セバスチャン卿レイヴンハースト。公爵家の次男だ。今回の指令は、フランスの隣国モブールの妃エヴァを救い出すこと。大公亡きあと、エヴァの身辺では不可解な事故が相次いでいるという。城の胸壁を伝い下り、窓からエヴァの部屋に忍び込んだジャックはそのあまりの美しさに、息をのんだ……。 不遇な結婚生活のすえ、城に軟禁されたエヴァの目の前に突如男が現れた。「妃殿下」彼は優雅にお辞儀をし、エヴァをじっと見つめた。こんなふうに、誰かに賞賛のまなざしで見つめられるのは久しぶりだ。エヴァは鼓動が速まるのを感じた。
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