作品内容
襞の工合、天井の張り加減……などなど、肉の闇のなかで手さぐりに構造を検べるように、指が動きまわる。たちどまって、感触を味わうように、指が一服する……。指を嚥んで、そこだけ別の〃生き物〃がうごめくらしい。そんな生き物、好美は飼ったおぼえはないのに……。「締めつけて、吸いついてくるな…。よだれ垂らして、アレを欲しがっとる」義平はアジるように、卑猥にはやしたてる。「やめて!聞きたくない、やめて」好美は身もだえして呼ぶ。「みてみい。下の唇、ひくひくさせて……」「いやッ、いやッ」
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