作品内容
入社は一年も先だが、悠次(ゆうじ)は、バイト先であるバックヤードの、マスターの従兄弟(いとこ)が経営するペット用品輸入&商品開発の会社に“スカウト”された。犬まみれの天職のような仕事らしいが、将(まさる)の家を出ることを思うと浮かない気分になる悠次である。そんな折、お茶の師匠(ししょう)である将の祖母が、野点(のだて)の帰りにひったくりに遭(あ)い、風呂敷包みを奪われたうえ転倒し、右腕を骨折! 手術と短期入院を要するという。祖母から“思い出の品”である袱紗(ふくさ)を取り戻してくれと頼まれた将は悠次と共に、カイザーの嗅覚(きゅうかく)やタマの情報収集能力に期待したが…。二人は祖母に懐(なつ)いたカラスの存在をすっかり失念(しつねん)していた!
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